地域SEOを取り組むうえで避けては通れないリスクと原則・考え方

こんにちは。SEOコンサルタントの大島です。

SEO対策は「対策すればあがる」と誤解を生みやすい施策の1つです。地域の事業者様がまず行う傾向にある「リスティング広告」であれば「予算を上げれば配信量が増える」といったような、行った施策に対して効果の予想がしやすいですが、SEO対策はそうはいきません。

本記事では地域キーワードSEOという、集客に大きなインパクトを与える効果的な集客手段でありながら、実践するうえで大前提、把握しておかなければいけない不都合な原則・考え方をお伝えいたします。

いうなればSEO対策に向き合うにあたり、許容しなければならないリスクの部分の解説です。もちろんSEOへの投資は大きなリターンを生むものであることは間違いないのですが、そのリターンを得るためのリスクがあるということを把握しておかなければいけません。

地域キーワードという切り口でお話しますが、SEOというWebマーケティング施策全般に通ずる部分にはなってきます。

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原則・考え方① 結果がでるまでには相応な時間を要する

地域SEOを実践するうえで抑えておきたい原則・考え方、その1は「結果が出るまでに時間がかかる」ということです。

特にこの傾向は、かつて検索順位が高順位だったが、現在は順位を落として低迷しているサイトに強く現れます。反面、現在まで高順位になったことはなく、20〜30位あたりで停滞しているサイトであれば、比較的短い期間で一定の効果を見込めます。

かつて高順位であったサイトが順位を戻すために時間がかかる理由は、何らかの致命的な問題がサイト内に存在したか、現在のアルゴリズムに大きく対応できていないサイト構成になっている可能性が考えられます。そうなった場合、一度「もっとがんばりましょう」のスタンプをGoogleに押されてしまった状態になってしまうので、そこからの挽回は当然時間がかかってしまいます。

Googleは検索結果の決定にさまざまなアルゴリズムを用いており、サイトの良し悪しを決定しています。そのサイトの良し悪しを判断するのに必要な検証期間があるのはもちろん、ユーザー行動であったり、他のサイトとの構造の比較であったりと、多角的にサイトの順位を決めています。そのため、SEO対策には時間がかかることを抑えておかなければなりません。

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原則・考え方② どの施策がどう効いたかという明確な特定は難しい(ブラックボックス)

SEOというのは奇妙なゲームのようなものです。例えるなら「正解が分からないクイズ大会」です。

ここに20名が集まる会場があり、クイズ大会が行われているとします。クイズが出題され、各プレイヤーは回答をしますが、自分の行った回答が正解か不正解かは明かされません。しかし、自分が行った回答に対してどんどんポイントが貰えます。

そのポイントは1〜10点、100点、1000点などおそらく幅広く、傾斜がつけられていますが、自分のどの回答が10点で、どの回答が1点だったかは明かされません。自分が何点を現在持っているかもわかりません。持ち点0点からスタートしたのか、10万点からスタートしたのかさえも。上限も。

最終的にポイントの合計数が、そのクイズ大会の勝者となります。これがすなわち「SEO」といえます。

少々、例えが長引いてしまいましたが、本来SEOとはこのように自分自身の現在の状態はわからず、自分の行っている施策が何点をゲットできるものなのか、そもそもルール(アルゴリズム)が公開されていないので、曖昧なものです。そのため「あのときに回答した〇〇という答えが、自分の決勝点になった」という推測はできますが、特定はできません。(もちろん外部ツールを用いれば目安はわかりませんが、正確な数値はまさに神のみぞ知る)

あのSEO施策をしたから順位が上がった、このSEO施策をしなかったから順位が下がったという断言はできないというのがSEOでの原則・考え方です。

そんな奇妙なゲームのなか「SEOコンサルタント」は、ルールは知らずとも、過去の回答の傾向や自身のクイズ大会への出場経験の多さから、さまざまな回答に対して「この回答はポイントが高いであろう」という帰納法的結論をもっているところに価値があると思っています。

「自社のWebサイトAでやった施策Xが効果がでた。サイトB、Cに同施策を展開したら効果がでた。すなわち施策Xはポイントの高い施策である。」

このような事例をたくさん持っており、さまざまなクライアントに提供できるのが私たちの価値だと思っています。

原則・考え方③ SEO対策だけでは覆せない結果がある

SEO対策は正しく取り組めば一定成果がでるものではありますが、”SEO対策だけ”では覆せないことも往々にしてあります。SEO対策だけでは覆せないときはどんなときか?それは「対策キーワード」を戦う土俵を間違えてしまったときです。

SEOにおける対策キーワードは、検索ボリュームやジャンルの難易度に応じてSEO対策のみで戦えるかどうかが、大きく変わってしまいます。

例えば、弊社ウェブココル株式会社が新しくネット銀行をつくり「ウェブココル銀行」なるサービスを立ち上げたとします。ここで「銀行」というキーワード1語で検索上位を取れば、凄まじい事業インパクトになりますが、それは可能なのでしょうか?

これは断言できますが不可能です。

24年4月現在の「銀行」1語での検索結果を見てみましょう。

  1. 福岡銀行
  2. 三井住友銀行
  3. 三菱UFJ銀行
  4. 一般社団法人全国銀行協会
  5. イオン銀行

福岡県での検索結果のため「福岡銀行」が1位を獲得していますが、名だたる銀行ばかり並んでいますし、知らない銀行はありません。

すなわちどういうことかというと、検索ボリュームやキーワードに応じて、出現される検索結果はSEO対策だけでは覆せない、リアルの知名度や影響度など、さまざまな因子が影響しているということです。

弊社がコンサルティングを受ける際も、クライアント様が想定しているキーワードに応じて対策期間や実現可能性を見積もらせていただいています。不可能な領域であれば正直に厳しい旨を伝えます。

ただし、そこで諦める必要はありません。SEOにおける対策キーワードは無数にあり、自社でも必ず勝てる領域が存在すると言えます。クライアント様が勝てるキーワードの領域を調査し、提案することもまた、SEOコンサルタントの仕事の1つと言えるでしょう。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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